税制改革
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令和6年度税制改正において、住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の適用期限が3年間延長(直系尊属、父母、祖父母などからの資金援助に対する非課税措置が3年間延長)

相続 贈与税 非課税措置

令和6年度税制改正で、住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の適用期限が3年間延長(令和6年~8年)となりました。通常は年間110万円以上の贈与を受けると贈与税が課されますが、住宅購入資金については最大1,000万円までの非課税となります。(直系尊属、父母、祖父母)
両親から住宅資金購入資金の援助がある方は、節税のため贈与税の非課税措置の適用を必ず検討しましょう。

【住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の詳細】

住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の詳細

※対象面積は40㎡以上
※ZEH水準省エネ住宅とは、断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上の住宅です。

等級7 HEAT20のG3グレードと同程度の断熱性能。冷暖房にかかるエネルギー消費を40%カットできるレベル
等級6 HEAT20のG2グレードと同程度の断熱性能。冷暖房にかかるエネルギー消費を30%カットできるレベル
等級5 エネルギー収支をゼロにする「ZEH」基準と同程度の断熱性能。
等級4 次世代省エネルギー基準の断熱性能。壁や天井・床だけでなく窓も断熱材を使用しているレベル 2025年以降に建てられる建物は、等級4が最低基準になる。
等級3 新省エネルギー基準の断熱性能。一定水準の断熱性能があるレベル
等級2 旧省エネルギー基準の断熱性能。冬は寒く感じるレベル
等級1 上記以外の断熱性能。省エネ・断熱性能ともに低い

※HEAT20とは、2009年に住宅業界の関係者や研究者などによって発足した団体「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会の事を言います。HEAT20では、気温に応じて1~8の地域に区別され、HEAT20では、気温に応じて1~8の地域に区別されています。数字が小さいほど気温が低いため、求められる断熱性能が高くなります。日本列島は南北に伸びた形状をしており、最南の沖縄と最北の北海道では気温が大きく違うため、室内気温を10℃~15℃に保つために求められる断熱性能が大きく異なります。8地域である沖縄県は冬期間もそれほど寒くならないため、HEAT20では特に基準が設けられていません。

HEAT20

●G2で求められる室内温度環境は以下のようになっています。

1、2地域 3地域 4~7地域
冬期間の最低体感温度 概ね15℃を下回らない 概ね13℃を下回らない
体感温度が15℃未満となる割合 2%程度 8%程度 15%程度
暖房負荷削減率 約30%削減 約40%削減 約50%削減
住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の詳細

暦年贈与と相続時精算課税

令和6年1月1日から資産課税につき大きな改正が行われます。 具体的には、暦年課税制度における生前贈与財産の加算期間が3年から7年に延長され、相続時精算課税制度には年間110万円の基礎控除が創設されます。

令和6年以降、暦年贈与と相続時精算課税制度はどっちがお得なのか?

【内容】暦年課税制度の見直し
相続又は遺贈により財産を取得した者が、相続の開始前3年以内に被相続人から贈与により財産を取得したことがある場合には、贈与により取得した財産の価額を相続税の課税価格に加算することとする規定となっていますが、この期間が3年から7年に延長されます。

【詳細例】
相続時精算課税制度とは、60歳以上の親から18歳以上の子や孫へ生前贈与が行われた場合、贈与者1人につき最大2,500万円まで、受取った金額が非課税となる制度です。この制度は、贈与を行う際には一旦贈与税を非課税とするのですが、いざ相続が発生した時には、これまで非課税としていた分の金額を、故人の財産として精算(足し戻し)して課税します。

また、平成15年1月1日から平成19年12月31日までの間に、親から住宅取得等資金の贈与を受けた場合には、一定の要件を満たすとき、相続時精算課税制度の特別控除額2,500万円に上乗せして1,000万円を住宅資金特別控除額として控除が受けられる特例がありました。この特例は、平成22年度税制改正により廃止されました。

したがって、100万円の贈与についても相続時精算課税選択の特例が適用され、2,500万円の特別控除の対象となりますので、暦年課税の110万円の基礎控除を適用することはできません。

延長期間4年分は合計100万円控除可能
今回の改正により延長された期間(4年目以降7年目まで)に贈与を受けた財産については、その財産の価額の合計額から100万円を控除した残額を加算すればよいこととなっています。
令和6年1月1日以降の暦年贈与につきまとめたのが下図です。

暦年贈与

図 恒川洋子税理士事務所参照

贈与後7年以上生きないと、ほぼすべて相続財産に持ち戻されてしまうので、生前贈与でせっせと財産を減らしても意味はない、ということです。

【内容】相続時精算課税制度の見直し

●基礎控除110万円の創設
現在、相続時精算課税適用者が特定贈与者から贈与により取得した財産に係る贈与税は、累積2,500万円までかかりません。(2,500万円を超す場合は、超した部分につき一律20%の贈与税がかかります。)
令和6年以降はこの2,500万円とは別に毎年基礎控除額110万円が控除できるようになります。

相続財産への加算額は贈与額から110万円を控除した金額
相続時精算課税制度は、その制度を適用してからの贈与財産を、すべて相続税の課税価格に加算して相続税を計算する制度なんですが、令和6年以降は毎年の贈与額から110万円の基礎控除額を控除した後の残額を加算すればよいこととなります。
令和6年1月1日以降の相続時精算課税制度につきまとめたのが下図です。

相続時精算課税

図 恒川洋子税理士事務所参照

なお、現在は贈与額が少額でも申告書を提出する必要がありますが、令和6年以降は、年間の贈与額が110万円以下であれば申告書を提出は不要です。

現在の相続時精算課税制度は、メリットが少ないわりに制約が多いという使い勝手の悪い制度です。
令和6年以降は基礎控除額110万円が創設されたことでとっても使いやすくなります。

暦年贈与と相続時精算課税

国税庁 (https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/shinkoku/zoyo/tebiki2023/pdf/030.pdf)

どちらがお得なのでしょうか

相続時精算課税制度 暦年贈与

(1)毎年の贈与が110万円以下程度で済ませられそうな方は、毎年110万円の基礎控除がある相続時精算課税制度が有利です。

(2)毎年110万円以上の贈与が必要なくらいの財産があり、長生きしそうな方は、8年目以降に節税効果が高くなる暦年贈与が有利です。

(3)一方、毎年110万円以上の贈与が必要なくらいの財産はあるけれども7年以内に相続が発生しそうな方は、110万円の基礎控除がある相続時精算課税制度が有利です。

令和6年以降使いやすくなる相続時精算課税制度ですが、一度選択したらやめられません。また60歳以上の父母または祖父母などから、18歳以上の子または孫などに対しての贈与しか認められない、といった制約があります。


相続時精算課税(2500万円まで贈与税がかからないが、相続税で精算する仕組み)

令和5年以前 令和6年以降
改正前の相続時精算課税制度は、生前贈与する時は2500万円(特別控除)まで非課税の一方で、贈与した人が亡くなった時に、その贈与した財産を相続財産に足し戻して相続税を計算し、まとめて相続税として納める制度でした。 特別控除の2500万円とは別に、年110万円までの基礎控除が認められ、年110万円までの贈与なら贈与税がかからず、相続税への足し戻しも不要になります
60歳以上の父母や祖父母(贈与者)から18歳以上(2022年3月31日以前の贈与により財産を取得した場合は20歳以上)の子や孫(受贈者)に対して財産を贈与した場合において選択できる制度です。

例えば、1億円の財産を、長子に相続時精算課税制度を使い2500万円を贈与した場合、長子は贈与税を支払う必要はありませんが、相続の際には遺産7500万円に、贈与した2500万円を足した1億円が相続税の対象となります。したがって、この2500万円の特別控除は税金の支払いを将来に先延ばししただけとも言え、節税につながるわけではありませんでした。これが令和6年以降に変わりました。

※累計2500万円を超えたら20%の贈与税がかかる
相続時精算課税制度は、相続時精算課税選択届出書を提出した贈与者と受贈者間の贈与財産が累計2500万円(特別控除)になるまでは贈与税がかかりません。一方で、特別控除の累計が2500万円を超えた場合は超えた部分に対して一律20%の贈与税がかかります。

※年110万円の基礎控除に贈与税はかからない
2024年1月から適用された今回の改正により、特別控除の2500万円とは別に年110万円まで基礎控除が認められました。そのため、年110万円以下の贈与であれば贈与税がかからず、かつ、累計2500万円の特別控除に含める必要がありません。
控除が「2500万円」「110万円」の2つになったことになります。

※贈与税の申告が不要
改正前の相続時精算課税制度は少額贈与でも贈与税申告が必要で常に申告しなければなりませんでした。しかし、改正によって年110万円以下の贈与については贈与税申告が不要になりました。


負担調整措置(土地に係る固定資産税の負担調整措置)

土地に係る固定資産税の負担調整措置及び条例減額制度の延長

【内容】改正内容
現行の
①負担調整措置
②条例減額制度
③下落修正措置
上記について2026(令和8)年度まで3年間適用期限を延長する。

① 負担調整措置 : 商業地等及び住宅用地について、負担水準(前年度の課税標準額÷当年度の評価額)に応じて当年度の課税標準額を調整する措置。

負担水準 当年度の課税標準額
商業地等 70%超 当年度の評価額×70%
60%以上70%以下 前年度の課税標準額と同額
60%未満 前年度の課税標準額+当年度の評価額×5%(※1 ※2)
住宅用地 100%以上 当年度の評価額の100%
100%未満 前年度の課税標準額+当年度の評価額×5%(※2)

(※1) 当年度の評価額の6割を超える場合には当年度の評価額×60%とする。
(※2) 当年度の評価額の2割に満たない場合には当年度の評価額×20%とする。

② 条例減額制度 : 市町村が条例により課税標準額の上限を決定することができる制度。

商業地等 課税標準額の上限を評価額の60~70%の範囲で条例で定める値とすることができる。
住宅用地及び商業地等 課税標準の対前年度増加率に上限(※)を設けることができる。
(※)1.1以上で条例で定める割合

③ 下落修正措置 : 原則、固定資産税評価額は3年間据え置かれるが、地価が下落した場合に毎年の固定資産税評価額を下落修正する措置


農地等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度

農業相続人が農地等を相続した場合の納税猶予の特例

空き家 管理 巡回

【内容】農業を営んでいた被相続人または特定貸付け等を行っていた被相続人から一定の相続人が一定の農地等を相続や遺贈によって取得し、農業を営む場合または特定貸付け等を行う場合には、一定の要件の下にその取得した農地等の価額のうち農業投資価格(農業投資価格は、国税庁ホームページの「路線価図・評価倍率表」で、取得した農地等の所在する都道府県ごとに確認することができます。)による価額を超える部分に対応する相続税額は、その取得した農地等について相続人が農業の継続または特定貸付け等を行っている場合に限り、その納税が猶予されます(猶予される相続税額を「農地等納税猶予税額」といいます。)。

この農地等納税猶予税額は、特例の適用を受けた農業相続人が死亡した場合等に免除されます。

(注1)特定貸付け等とは、農地中間管理事業の推進に関する法律、都市農地の貸借の円滑化に関する法律または特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律などの規定による一定の貸付けをいいます。
(注2)相続時精算課税に係る贈与によって取得した農地等については、この特例の適用を受けることはできません。


登録免許税

(1)住宅用家屋の所有権の保存登記に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する。

(2)次の特例の適用対象となる住宅用家屋の要件について、築年数要件を廃止するとともに、新耐震基準に適合している住宅用家屋(登記簿上の建築日付が昭和57年1月1日以降の家屋については、新耐震基準に適合している住宅用家屋とみなす。)であることを加えた上、その適用期限を2年延長する。

1.住宅用家屋の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置
2.特定の増改築等がされた住宅用家屋の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置
3.住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記に対する登録免許税の税率の軽減措置

(3)特定認定長期優良住宅の所有権の保存登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する。

(4)認定低炭素住宅の所有権の保存登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する。

(5)マンション建替事業の施行者等が受ける権利変換手続開始の登記等に対する登録免許税の免税措置の適用期限を2年延長する。

(6)農業経営基盤強化促進法等の改正を前提に、農用地利用集積計画の農用地利用集積等促進計画(仮称)への統合の措置が講じられた後も、引き続き、利用権設定等促進事業により農用地等を取得した場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置を適用する。

(7)農地中間管理機構が農用地等を取得した場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する。

(8)相続に係る所有権の移転登記等に対する登録免許税の免税措置について、次の措置を講じた上、その適用期限を3年延長する。
1.適用対象となる土地の範囲に、市街化区域内に所在する土地を加える。
2.適用対象となる土地の価額の上限を100万円(現行:10万円)に引き上げる。

(9)帰還・移住等環境整備推進法人が取得をした不動産に係る所有権等の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を3年延長する。


住宅用家屋の所有権の保存登記等に係る特例措置(適用期限:令和9年3月31日)

住宅取得の際の負担を軽減するとともに、良質な住宅ストックを形成し、その流通の促進を図るため、住宅用家屋の所有権の保存登記及び移転登記並びに住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記についての登録免許税の税率を次のとおり軽減する制度です。(適用期限:令和9年3月31日)
 ・ 所有権の保存登記:本則0.4%→特例0.15%
 ・ 所有権の移転登記:本則2.0%→特例0.3%
 ・ 抵当権の設定登記:本則0.4%→特例0.1%)
※新築の認定長期優良住宅や新築の認定低炭素住宅、買取再販で扱われる住宅については、それぞれ特例措置があります。

●認定長期優良住宅に関する特例措置(令和6年4月)
耐震性、耐久性、可変性等に優れ、適切な維持保全が確保される認定長期優良住宅の普及のため、
一定の認定長期優良住宅の新築又は建築後使用されたことのない認定長期優良住宅の取得を行った場合、所得税、登録免許税、不動産取得税、固定資産税が軽減されます。
また、既存の認定長期優良住宅を取得した場合、所得税が軽減されます(住宅ローン減税のみ)。
 なお、固定資産税の特例措置は5年間(マンション等の場合は7年間)の措置であり、6年目(マンション等の場合は8年目)から固定資産税の額が”元に戻る”ことになります。固定資産税が”増税”されるわけではありません。
      ≪ 適用期限 所得税(住宅ローン減税・投資型減税):令和7年12月31日 ≫
      ≪ 適用期限 不動産取得税、固定資産税      :令和8年3月31日 ≫
      ≪ 適用期限 登録免許税             :令和9年3月31日 ≫

●認定低炭素住宅に関する特例措置(令和6年4月)
高度な省エネ性能を有する低炭素住宅の普及を促進するため、一定の認定低炭素住宅の新築又は取得を行った場合、所得税、登録免許税が軽減されます。
また、既存の認定低炭素住宅を取得した場合、所得税が軽減されます(住宅ローン減税のみ)。
      ≪ 適用期限  所得税(住宅ローン減税・投資型減税):令和7年12月31日 ≫
      ≪ 適用期限  登録免許税             :令和9年3月31日 ≫

●買取再販で扱われる住宅の取得に係る特例措置
個人が宅地建物取引業者により一定の質の向上を図るための特定の増改築等が行われた既存住宅を取得した場合に、所有権移転登記に係る登録免許税が軽減されます。  
(適用期限:令和9年3月31日)詳しくは国土交通省のWEBサイトをご覧ください
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001588816.pdf


印紙税 令和6年改定

空き家 管理 巡回

「所得税法等の一部を改正する法律」により、租税特別措置法の一部が改正され、「不動産譲渡契約書」及び「建設工事請負契約書」については、令和6年4月1日から令和9年3月31日までに作成されるものについても、印紙税の軽減措置が適用されます。

軽減措置の対象となる契約書は、「不動産譲渡契約書」のうちその契約書に記載された契約金額が10万円を超えるもの及び「建設工事請負契約書」のうちその契約書に記載された契約金額が100万円を超えるもので、令和9年3月31日までの間に作成されるものです。 なお、不動産の譲渡契約及び建設工事の請負契約の成立を証明するために作成するものであれば、その文書の名称は問わず、また、土地・建物の売買や建設請負の当初に作成される契約書のほか、売買金額の変更や請負内容の追加等の際に作成される変更契約書や補充契約書等についても軽減措置の対象となります。 軽減措置の対象となる契約書に係る印紙税の税率は、印紙税法別表第一第1号及び第2号の規定に関わらず、下表の「契約金額」欄に掲げる金額の区分に応じ、「軽減後の税率」欄の金額となります。

印紙税 令和6年改定



契約書に貼る印紙は、電子データ形式にした場合印紙は不要
(改正電子帳簿保存)
電子契約では、印紙税の納付が不要とされています。これは、印紙税が「紙の文書」に対して課される税金であり、電子データはその対象外となるためです。
ただし、電子契約のデータを送信・交付した後に、印刷したものを契約書の本書として契約した場合には印紙税が必要になります。電子契約ではあくまでも電子データそのものが契約の本書である点に注意が必要です。
また、一部の契約は「書面で作成」や「書面で交付」など、紙での契約が定められているため電子契約が利用できない場合もあります。

具体的な事例や詳細については、税務署や税理士にご相談いただくことをお勧めします。個々の状況により異なる可能性がありますので具体的な状況については専門家にご相談ください。


令和6年個人所得税

令和6年分の所得税3万円、令和6年度分の個人住民税1万円の減税を実施します。ただし、合計所得金額1,805万円(給与収入2,000万円相当)超の高額所得者は対象外とします。
※所得税の減税について、具体的には以下のとおり実施します。

給与所得者に対する実施 公的年金受給者に対する実施 不動産所得・事業所得者等に対する実施
商業地等・6月以降の源泉徴収税額から減税
・6月に減税しきれなかった場合には、翌月以降の税額から順次減税
・年金機構等の公的年金(老齢年金)は、6月以降の源泉徴収税額から減税
・6月に減税しきれなかった場合には、翌々月以降の税額から順次減税
・納税の機会に減税
・予定納税対象者については、予定納税の機会に減税※6月の第1回予定納税通知の機会に本人分の減税後の額を通知。第1回予定納税の納付期限については、7月末から9月末に延期。- それ以外の方は確定申告で減税

(参考1)個人住民税(地方税)の減税については、以下のとおり実施します。詳細については、お住まいの自治体(市区町村)又は総務省自治税務局市町村税課にお問い合わせください。

(参考2)所得税・個人住民税の定額減税の実施とあわせ、物価高に対応する観点から、以下の各給付措置が、順次、実施されています。対象となる方には、お住まいの自治体(市区町村)(※1)からご案内があります。

令和6年個人所得税

(※1)給付事務は各市区町村で行われ、原則としてお住まいの自治体(市区町村)からご案内予定です。
(※2)令和5年度個人住民税で判定されます。また、令和5年に収入が減少し、令和6年度個人住民税非課税世帯等となった場合も「新たに非課税等となる世帯」として同様の給付対象となります。
(※3)令和5年夏以降に給付された3万円とあわせると、1世帯あたり計10万円の給付となります。


国税

(1)相続税に係る死亡届の情報等の通知について、次の見直しを行う。
1. 法務大臣は、死亡等に関する届書に係る届書等情報等の提供を受けたときは、当該届書等情報等及び当該死亡等をした者の戸籍等の副本に記録されている情報を、当該提供を受けた日の属する月の翌月末日までに、国税庁長官に通知しなければならない。
2. 市町村長は、当該市町村長等が当該市町村の住民基本台帳に記録されている者に係る死亡等に関する届書の受理等をしたときは、当該死亡等をした者が有していた土地又は家屋に係る固定資産課税台帳の登録事項等を、当該届書の受理等をした日の属する月の翌月末日までに、当該市町村の事務所の所在地の所轄税務署長に通知しなければならない。
(注)上記の改正は、戸籍法の一部を改正する法律の施行の日以後に適用する。
(2)信託に関する受益者別(委託者別)調書について、「信託財産の価額」の欄に記載すべき相続税評価額の算定が困難な場合には、見積価額を記載しなければならないこととする。
(注)上記の改正は、令和5年1月1日以後に提出すべき事由が生ずる調書について適用する。
(3)不動産登記法の一部改正により創設される相続人申告登記等の職権登記について、登記官が職権に基づいてする登記に対する登録免許税の非課税措置を適用する。


地方税

〈固定資産税・都市計画税〉
(1)価格が上昇した土地であっても税額を据え置く特別な措置が令和3年度に講じられたことに伴い、当該特別な措置の適用対象となった土地に係る令和3年度の価格について、令和4年4月1日から令和3年度の納税通知書の交付を受けた日後15月を経過する日までの間においても審査申出をすることができることとする。
(2)農業協同組合法の改正を前提に、改正後の農業協同組合等について、現行制度と同様の特例措置を講ずる。


不動産取得税

(1)農地中間管理事業の推進に関する法律等の改正を前提に、市町村が策定する農用地利用集積計画が農地中間管理機構が策定する農用地利用集積等促進計画(仮称)に統合されることに伴い、所要の措置を講ずる。
(2)農業経営基盤強化促進法の改正を前提に、農林水産大臣の認定を受けた農地所有適格法人について、現行制度と同様の特例措置を講ずる。
(3)農業協同組合法の改正を前提に、改正後の農業協同組合等について、現行制度と同様の特例措置を講ずる。
(4)2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開催に伴い、(公社)2025年日本国際博覧会協会が博覧会の用に供するために取得した一定の家屋に係る不動産取得税について、非課税とする等の所要の措置を講ずる。


事業税

(1)農業協同組合法の改正を前提に、改正後の農業協同組合等について、現行制度と同様の特例措置を講ずる。


美術品に係る相続税の納税猶予

■特定の美術品に係る相続税の納税猶予制度
博物館法の改正を前提に、同法の規定により登録を受けた博物館及び指定を受けた博物館に相当する施設について、審査基準の見直し等の措置が講じられた後も、引き続き、特定の美術品に係る相続税の納税猶予制度等を適用します。


非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予

■非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度
非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予の特例制度について、特例承継計画の提出期限を1年延長します。


生前贈与の改正

生前贈与について、2022年改正では生前贈与の節税を封じる改正はされませんでした。ただし、翌年度以降に改正される可能性があります。
「暦年課税制度がなくなる」などの改正が稟議されてきましたが、改正されませんでした。相続税では、亡くなる前の3年以内に受けた生前贈与(暦年課税)は全てなかったものとみなし、相続税の課税対象に加算する「生前贈与加算」を行わなければなりません。


住宅ローン控除の拡充(令和6年)令和6年度税制改正において、住宅ローン減税の制度内容が変更されました。

●現下の急激な住宅価格の上昇等の状況を踏まえ、子育て世帯及び若者夫婦世帯における借入限度額について、子育て支援の観点からの上乗せを行います。
●新築住宅の床面積要件について、合計所得金額1,000万円以下の者に限り40㎡に緩和します。

住宅ローン減税

 図参照 令和6年度 税制改正(案)のポイント(住宅ローン控除の拡充(案)P3)
(※1)子育て世帯等:18歳以下の扶養親族を有する者又は自身もしくは配偶者のいずれかが39歳以下の者。
(※2)被災地向けの措置についても、上記同様に借入限度額の子育て世帯等への上乗せを行うほか、床面積要件の緩和を継続する。
(※3)所得税額から控除しきれない額については、現行制度と同じ控除限度額の範囲内で個人住民税額から控除する。この措置による個人住民税の減収額は、全額国費で補填する。

参考動画

住宅ローン減税

図 国土交通省住宅局参照



長野市 不動産